双子の異世界・奇跡の花束
~~~~~


場所は戻り、宿屋だ。


ヴォルスは涙を拭って、ポケットからある物を取り出す。


「手、出して」


「なに?」


ヴォルスの取り出したもの。それは町の露天で売られていた、可愛らしいビーズの指輪だった。


「お前と、ゼノが再開できて・・・祝いに何かやりたいと思ったんだけど」


「この為に居なくなってたの?」


「・・・こんなもんしか目に入らなくて。だっせぇ」



そう言ってヴォルスはミネルアの指にはめる。



「ん・・やっぱ子供用かよ。入らないな」



中指にいれようとしていた。



「ち、違うよサイズがきっと・・こっちだよ」



と薬指を差し出すと、指輪はすんなり入った。


カアアア///


お互い赤面した。


「だ、駄目だ。これじゃ勘違いする。返せよ」


「やだよ」


「だってこれじゃ・・」


と顔を伏せた。


「プロポーズみたいだね」


「・・・」


ミネルアは指輪を眺め、ほろほろと涙を流した。



「どうしよう・・」


「え?」


「帰りたくないって・・・思っちゃった・・どうしよう」


「ミネルア・・・」



高価な指輪じゃない。子供のおもちゃの様な指輪だったが、ミネルアには最高の宝物になった。

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