双子の異世界・奇跡の花束
時は同じくして、場所はルアードの城の中。


部屋の一室で、誰かが笑った。


「それ、本当?」


「ええ、ルシオネス様」



ルアードの第二皇子ルシオネスと側近ザン。

二人は不敵に笑う。



「面白いじゃないかそれ」


「ええ。簡単に口を割りましたよ。家族を人質に取るとああも容易いんですねえ」


「フフフ・・・いけない奴だなぁザンは」


「ルシオネス様の為ですから」


「そっかそっか。」


にやり、と不気味に八重歯を見せ、ルシオネスは笑う。

ワクワクしすぎて笑いが止まらなかった。


「あのミネルアが亜人・・ねぇ」



ミネルアを助ける為にレシオンについて行った近衛兵3人のうち一人は、
家族を人質にとられ、情報を流さざるを得なかった。


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