離婚前提マリアージュ~エリート副社長と育てる愛の花~
プレオープン
プレオープンの日。
「これでいいかな?梓」

「うん。でも、少しネクタイが曲がっていますよ。雅樹さん」

私は彼の首許のネクタイのノットを少し動かした。

「これでいいと思います」

紺の細身のスーツに辰希さんからプレゼントされた明るめのパープルカラーのレジメンタルタイ。

「ありがとう…梓。今日は眼鏡着けないんだな」

「あ、はい…やっぱり…トレードマークの眼鏡があった方がいいですか?」

「ん・・・」

彼は口を噤み、私の顔を見つめる。
その瞳はとても魅惑的で直視出来なかった。

顔を俯かせた私の顎をクイと指で持ち上げ、強引に上向かせるとチュッとリップ音をワザと立ててキスをする。

「男除けにはあった方がいいな…眼鏡の無い梓はとってもキレイに見えるから・・・」

「雅樹さん…朝からからかわないでください…」
「からかってなんかない。本気だ…」

と言ってまたキスを落として来た。

昨日…謳歌しろと言ったけど、彼は新婚生活を謳歌し過ぎ。
こんな風に甘い新婚生活を過ごしていたら
一年先、離婚しようと言われても離婚なんて出来ない。
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