1線超えたお兄ちゃんとの恋物語
3章

そろそろ文化祭が近づいて来た。

私たちのクラスはメイド・執事カフェ。

女子がメイド、男子が執事の格好をする。

今、前計ったサイズを元に作ったメイド服を着ている。

しかも大人な雰囲気で私は似合わない。


「このスカートの丈、短くない?胸のとこ大胆に開きすぎじゃない?」


そう凛に聞いても


「大丈夫。咲良は似合うから。」


って言う。


「絶対似合ってない!」


「そう思うなら蓮に聞いてみたら?」


「どうして蓮が出てくるの?」


「どうしてでも!」


って凛ははぐらかす。

最近、凛にはぐらかされてばっかな気がする。

まあ問い詰めても答えてくれなさそうだけど。


「まあまあそれは置いといて。」


「そういえば凛はメイド服着ないの?」


「私はこの前、計ったから。」


「そうなんだ。あっ、柚くん呼ぶの?文化祭。」


「……うん。」


ちょっとだけ考えるような顔をして凛は言った。


「どうしたの?」


「夏祭りにね、告白したんだ。」


「え?!」


「それで返事は文化祭の時に言ってって言ったんだよね。」


「そうだったんだ。分かった。私が奏くんと柚くんを呼ぶね。」


「ありがとうっ……」


と話してこの日は終わった。
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