―――ファッション―――
―――バイトーーー
彼女は今、バイトに辿り着き、制服から非売品に着替えると、仕事に張り切っていた。一緒に働く店長さんに、『―――貴女・・・この服、着て見ない?』と誘われていた。それはなんと、自分が欲しかった、タイトスカートだった。タイトスカートでもあり、フレアパンツでもあり、今時の、洋服でもあった。アメリカの服はサイズが大きいため、日本人にも背が高い人がおり、サイズ選択には迷っている。そんな時、彼女は一つ―――考えがあった。洋服の調節をしてくれる事が、一番客にとっていいかもしれない。最近、そのサービスをやっている、御店がなくなっている―――。
店長さんには、正直な意見を言い、凛は『―――マスター、どうでしょうか?』と、問い質した。
店長の生田マリアもおり、彼女は姫系ながら、やっぱり研究するために、バイトをしている所だ。
姫系なら、直ぐに言えるとかではなく、全般出来なければならない。だから、誰もが迷っている。
『―――そうね・・・凛・・・貴方は、どうしたいの?お父様と電話していたでしょう?』
其の言葉に、凛は眼を丸くすると、『―――やりたい事は、思いを貫き通しなさい。』と言われた。どんなことがあっても、諦めないって。そう言っていたでしょう?―――ある映画のワンシーンだ。その言葉に、凛は『―――分かった!!!』と叫ぶと、何処かへ行ってしまい、裏部屋で残っている服を見やり、色々と、漁る事にした。その様子に、彼女は『―――どうしたの?』と言った。それから、黒い服と茶色いパンツを見せると、『―――この・・・スタイルは、どうでしょうか?』と、問い質してきた。凛はデザインより、コーディネーターが似合う、そう言われている。
だから、彼女は自分が良い、と思った服を重ね合わせて、お客様にアドバイスする人になりたい。
心が決まったようだ。
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