―――ファッション―――
第二部-――高校二年生-――

第六章―――直哉の誕生日―――

―――あれから、入学式から一年が経ち、入学式の事を思い出した。今、入学式の校長先生―――三北宏司と言い、直哉の御じい様でもあり、母親の旧姓でもあり、彼女は―――凛は眼をパチパチした。母親の旧姓は三北洋子、今では、山谷洋子、山谷凛の母親である。入学した当時は、英語が日常会話なら出来た。小さき頃から、英語はしっかりと教わっていたから。入学式の時から、皆、少しずつ成長しており、かなり授業に追いついていけるようになり、英語と日本語の映像が出ており、直哉と一緒に勉強していた。パソコンでは、デザインをも勉強をする事で、この授業だけは、出なければならない。パソコンで服を立体化させる機能が装着されており、凛はドキドキしている。三北宏司は彼女を見守ってて欲しいし、母親にも父親にも、自分がやって来た事を、理解して欲しい。スタイリストの人でも、服のデザインを見ながら、授業を受ける事になり、彼女は吃驚していた。
『―――あちゃぁぁ・・・やっぱり・・・受けるべきか?』
両親の言う通りで、父親は好きにしろ、と言っており、だけど、デザインを学ぶ事は必要である。
デザインをするには、ハウスマヌカンがやる事で、凛は会社に入って正社員になり、色々な服を難民に分け与えてあげたい。凛は利恵ちゃんを見つけると、そこには、幸せそうな顔をしている、今迄以上の笑みを浮かべている、中川利恵の姿があり、中村正樹がいた。利恵と仲直りしたようだ。
利恵はいつもより奇麗に見えるし、幸せそうで良かった。凛はじわっと涙が零れ落ちると、ゴシゴシっと涙を拭い去ると、直哉も泣いていた。

―――お幸せに―――

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