翠玉の監察医 零度の教室
三 暗い真実
「ここが誠さんの通っていた中学校か……」

都内にある大きな私立中学校に圭介が呟く。お金持ちの子どもも通うことで有名な中学校は、雰囲気がどこか他の中学校とは違う。

蘭と圭介は校長室へと向かう。碧子がアポイントを取り付けておいてくれたため、校長室まで事務員に案内してもらい、校長と誠の担任である佐々木(ささき)から話を聞くことになった。

「失礼します」

蘭がドアをノックをするとすぐに「どうぞ」と声が返ってくる。蘭はドアを開けてペコリとお辞儀をして言った。

「お初にお目にかかります。世界法医学研究所の監察医、神楽蘭です。必ず死因を究明いたします」

「探偵の深森圭介です。世界法医学研究所で研修させてもらっています」

圭介も自己紹介をして頭を下げる。目の前に置かれたソファにはハゲがかった校長と癖っ毛の髪を退屈そうにもてあそぶ佐々木がいた。

「水野くんのお父さんから聞きましたよ。解剖に水野くんの遺体を出したと。正直、首吊りなんてあの場面を見た私ですら自殺だと分かるんですけどねぇ」
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