危険な溺甘同居、始めます!
彼方くんと両想い





「お、終わったぁぁあ……っ!!」


チャイムが鳴ったあと、机に力なくダランと俯いて叫ぶ。

やっと、やっと、テスト終わった…!!


あれから死ぬ気で勉強して死ぬ気で彼方くんからのドキドキに耐えた。
きっと、赤点はない……っ!


「はっはー、一華ちゃん嬉しそうだね」

「…瑞希くんもニコニコだよ」


前に座ってた瑞希くんが後ろ向いて話しかけてくる。
絹ちゃんは呆れたように私を見てる。


「てかさー、一華ちゃんに話しかけるといっつも海堂が睨みつけてくるから胃に穴あきそう」

「え?」


瑞希くんの言葉に、彼方くんの方を向くと私たちを見ていて。
……?でも、彼方くんいつもの様に私に向かって笑ってるけど…。


「うっわ、一華ちゃん強すぎ」


さっきまであんな笑ってなかっただろ、と続ける瑞希くん。



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