腹黒幼馴染、天使を捕獲する。
坂上家の食卓
「ただいま〜」

「光、おかえり。
今日お鍋なの。もう煮えてきているから、早く手を洗ってきて」

金曜日の夜、仕事を終えてから実家に帰ることにした。
確かに最近は忙しくて、もう1ヶ月以上帰ってないことに、実家にに着いてから気づいた。

「はーい。
お父さんは? 帰ってるの?」

「もちろんよ。
もうテーブルについてるから」

手を洗ってダイニングに行くと、お父さんだけでなく、メグも帰っていた。



「あ、お姉ちゃんおかえり〜」

「光、おかえり」

「ただいま! 」

あぁ、やっぱりメグは可愛い。
相変わらず天使だわ〜

「メグ、帰ってたんだね!
ずっと鉄平のところかと思ったよ」

「鉄平が当直の時は必ず帰ってるよ?」

あー、なるほど。
鉄平、心配症だからね。
いろんな意味で……。

「光、お母さんから聞いてるけど、ずいぶん忙しそうだな」

「うん。すっごく忙しいね。
あ、ポン酢取って」

「お姉ちゃんも飲む??」

「何飲んでるの?」

「長崎の麦焼酎。
修学旅行で買ってきたの。
結構いけるよ」

「あ、じゃあそれ!
水割りにしてね」

「あー! お母さんのも入れといて〜」

「光、ここら辺全部もう出来てるからな」

「うん。いただきまーす!」

家族が久しぶりに揃うとやっぱりいいなぁ。
女性比率が高いけど、お父さんも嬉しそうだ。
……うん。
もうちょっと実家に寄る回数を増やそう。
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