君にずっと恋してる〜叶わない恋だとしても〜
手に本を持ちながら

…何?。って感じで私を冷めたような眼でみている?


「すっ…すみません!」

すぐさま謝り頭を下げた。

「…クスクスクス」

…っえっ?

私は、恐る恐るゆっくり顔を上げて
彼を見た。

メガネをかけたその奥の眼は、紛れもなく あの優しいタレ目だ。

私は目を見開き、思わず、無意識に更に一歩
近づいて、彼の眼を見つめた。

心臓がドクゥンと跳ねた。

「僕に、何かよう?さっきから、気になってたんだけど…」

穏やかな声で、尋ねてきた。

…えっ?…あっ…。しっ…しまった!
やだ、は…っ、恥ずかしいぃー。
気がついていたんだっっ。

身体が一気に熱くなった。

「あ…あの、覚えてませんか?電車…で」

彼の顔の表情を伺いながら、覚えてない
ってなれば、どうしよう


恐る恐る尋ねた。

しばらく、沈黙の後彼が口を開いて

「…電車?」

「はっはい!電車の中で私を人混みから助けて…くれて…」

だんだん自信がなくなって
声がしぼんでく。

そうゆうと

彼は、何かを考えるかのように、
眉を寄せ、首を傾げながら
黒目をキョロキョロさせた。

黒目の動きが止まったかと思うと

「あっ!」

と、息を呑み
何か思い出したかのように私を勢いよく見た。


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