結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
同棲の心得その1【勢いのまま始めるべし】

料理の並んだテーブルを叩き、勢いよく立ち上がった。


「いきなりお見合いなんて、どういうこと!?」

「はしたないぞ、仁葵(にあ)。座りなさい」

「いいからおじいちゃん、説明してよ!」


広いテーブルの向こうで眉間のシワを深くしたおじいちゃんは、フォークとナイフを降ろしため息をついた。


「説明しただろう。旧友と久しぶりに再会してな。そこで互いの孫が同じ年だとわかった。おまけに異性ときたら、見合いさせんわけがないだろう」

「そこで見合いになるほうがおかしいでしょ……」


頭が痛くなってきた。
私まだ高1なのに、どうしてお見合い?
おじいちゃんが突拍子もないことや横暴なことを言い始めるのは珍しいことじゃないけど、いくらなんでもお見合いはないと思う。

< 1 / 253 >

この作品をシェア

pagetop