不思議な夢を見た。

夜の美しい大自然が、青白く光るように目の前に浮かぶ。

視点は、やがて引き寄せられて移動した。すると、そこには山と半分同化した、とても大きくて美しい、あの白獣の女王の姿があった。

『稀にない、良き縁をもたらす幸運の娘リズ――あなたに、白獣の加護がありますように』

幸運の娘だなんて大袈裟だ。

自分はとても平凡で、人一倍の努力をしているただの女の子。

恋人役で連れられたのに、ジェドが令嬢たちに囲まれたのも、リズがちっとも役に立っていないせいだろう。

――白獣の女王に認められた、伯爵が見初めし幸運の娘。

何者かのその〝声〟が、リズの頭の中に響いてくる。それは獣の言葉。遠くで獣たちの声が聞こえてくる。

『白獣に愛されし幸運の娘が、一千年ぶりに我らが地に還ってきた』

『我らが女王に、安寧と祝福あれ』