平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
エリートなエドモンドは、まず周りの者への情報漏洩を気にした。そして、あのいちゃいちゃ感を事細かく十五歳の彼に伝えるわけにはいかない。

そこで彼は、ここは自分が得意とする方法で伝えることに決めた。

立ち見席を共に退出すべく動き出しながら、大事な内容を要約して詰め込んだ、短縮メッセージを一筆してニコラスへこそっと渡す。

『二人の仲は、まさに新婚☆』

――彼は、自分が壊滅的に文章力がないのを分かっていなかった、



その紙切れを受け取ったニコラスは、大変歓喜した。その後、タイミングを見つけて王の間に駆け込み、それを大喜びで両親に見せて報告した。

「父上! 俺の大親友ジェドが、婚約秒読みだぞ!」

「なんとっ、本当か我が息子よ!?」

「で、殿下それは誠ですか!?」

たまたま居合わせていた家臣らも、紙切れを振って駆け寄ってくるニコラスにこぼれ落ちんばかりの目をした。

「父上らが退出したあと、俺はエドモンドに『子供が見ちゃダメ』って目隠しまでされたんだぞ。ほら、エドモンドからの報告がこれだ!」

「おぉ! ま、まさかグレイソン伯爵は、既にもう深い仲であったとは!」

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