平凡な私の獣騎士団もふもふライフ2
まさか、キス?

いやそんなまさかと思って目を上げてみると、そこには大変満足そうなジェドの顔があった。昨夜汗ばんでいた肌は、風呂できれいになっている。

「あ、おはようございま……ひぇっ」

リズは、自分が彼にぴったりくっついているのに気づいた。そのうえ、こちらを見ているジェドに腕枕までされてしまっている。

素早く手を離したら、ジェドが意味深に口角を引き上げくすりと笑う。

「自分からくっついてきたのに、失礼だな」

「すみませんでしたっ。なんか、カルロくらい安心しちゃって」

そう口に出した途端、こちらを見ている青い目がどこか真剣さを帯びた。

「カルロと同じくらい? それは本当か?」

途端に、ずいっとジェドに顔を寄せられ、リビはびくっと頭を引っこめた。

「そ、そうですけど?」

「昨日もリズは、俺を信頼してくれたよな? 暴れないでいてくれたというのは、そういう意味だろう?」

「うっ、だ、だって団長様、とても真剣だったから……疑う余地もなかったというか」

リズは、ごにょごにょと続けた。改めてそんなことを正面から問われたら、なんだか恥ずかしくなる。

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