フラれ女子と秘密の王子さまの恋愛契約


「ーーさくら、オレ……いや、私……レイ・フォン・ファザーンは、春日井 さくらを愛してる」

「……っ」

そして、レイは約束を守ってくれた。

「さくら…………私はさくらとともに生きたい。グレース王国で、ともに歩んで欲しい」

そして、新しい指輪を私にはめた。

「君の紋章だ。さくら……私と結婚して欲しい。今度こそ、本当に」
「…………はいっ」

私が何度も頷くと、レイはまた、息苦しいほど抱きしめてくる。そして、私たちはヘリの中で何度もキスと誓いを交わした。


ーーこうして、私とレイの偽りの関係は終わった。

これからは、ともに本物の夫婦として歩んで行こう。

いつまでも、いつまでもーー。


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