「まあ、ずいぶん立派なところにお住まいなのね」

仕事納めの翌日28日、真宮さんのマンションに両親がやって来た。彼が招待するという約束を受けてだけど……お母さん……真宮さんの人となりを見ると言いながら、観光ガイド片手に来てるから、真の目的かバレバレですよ。

「部屋は幾つも空いてますから、お好きな場所をお使いください」

当然その日は真宮さんが挨拶がてら、家の中を案内した。

「まあ、ルーフバルコニーまであるのね。広くて日当たりも良さそうだし、これなら子どもができたら遊ばせられるんじゃない?」
「え?」

お母さんの爆弾発言に、私は意味がわからなくてフリーズしたけど。真宮さんがにこやかに返した。

「そればかりは天からの授かりものですからね。結婚すればいずれ、自然にそうなることは願っています」
「…………」

真宮さんの発言を、お父さんはちょっと不機嫌に聞いてる。

「……古いかもしれないが、私は子どもは結婚してからの方が望ましいと思っている」
「はい。その辺りは弁えております。ご安心ください」

真宮さんがそう請け合ったけど。

子どもって……なぜ、そういう話になるの?

彼とはキスすらないのに、あり得ないでしょ~!と、絶対に真っ赤になってるだろう顔を俯かせながら、内心で抗議しておいた。