俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

美月side3

6限目の授業が終わった。

何となくアイツが来るような気がして今日は自習室に寄るのをやめ、急いで家に帰った。塾や予備校に通っていない私は放課後、毎日七時まで開放されている学校の自習室で勉強をしている。

家で勉強してもいいのだが、解らない所があっても直ぐに先生に聞きに行けるから解らないを持ち越しせずに済むから便利なのだ。

母やいろんな人に『塾行かなくていいの?』と言われるが、学校と同じように数十人で授業をする予備校なんかは私に絶対合わないし、『じゃあ個別指導ならよくない?』と言われても逆に『じゃあ学校の自習室でよくない?』って思ってしまう。



夜の10時過ぎ、珍しく七菜から電話がかかってきた。


「美月―、昼休み私がいない間に面白い事になってたって?」

「笑いごとじゃないよ。」

「でっ、神崎と何があったの。」

「あの人神崎って言うの?」


私が名前も知らないと知った七菜は『マジ!マジで神崎のこと知らないの!』と凄く驚いていた。
七菜いわく、あの神崎祐世と言うヤツは我が校始まって以来のイケメンで人気者らしい。

今も後輩たちの中で追っかけをする子がいるほど。

ふむふむ、あの日追いかけられてたのはファンの子達かと一人納得しながら聞いていた。


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