俺様めちゃモテイケメンが一人にはまったら。

「でっ、名前も知らなかった神崎との接点は?」

「あー、あれ・・・。前に七菜を待ってた時に」

「キスしてきたひと!?」

「そう。もーやだ、今日だって変に注目浴びてるのに教室まで追って来るし、明日から学校行きたくない。」

「美月・・・。あんたヤバいかも。」


なに?ヤバいってなに?私アイツにどうにかされんの?


「神崎の追っかけの中に過激な子や、本気で狙ってる子もいるから気を付けて。」



気を付けるってどうすればいいのー!



これから受験本番になってくのにマジで勘弁してほしい。
七菜は『大翔からも注意してもらうよ。』と言って電話を切った。
谷川君は注意出来るほどアイツと仲がいいのか?

私は毎日早めに教室に着く。

8時半登校なので8時過ぎの教室にいるのは3人だけ。
ビクビクしながら学校にやって来たが多くは時間ギリギリにしか来ないので何事もなく過ぎ、授業の合間の休み時間もいつも通り平和に過ぎた。

何だ、びくつき過ぎて損したかな?

なんて呑気にお弁当を食べかけたお昼休み、廊下がザワザワと騒がしくなりだした。


「どの人?」

「あれ、あの窓際で食べてる肩までの髪の人。」

「えー、普通じゃん。あの話ホントなの?」


など、明らかに私を見に来た人たちだ。
よく見ると同級生はもちろん下級生も交じっている。

一緒に食事をしている友達は私の事を気遣ってくれるが逆に申し訳ない。

絶対食べにくいよね・・・。

この状況が治まるまで保健室で食べさせてもらおうかな・・・。



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