ラグジュアリーシンデレラ
第4話 付き合って
しばらくして、私は目を覚ました。

天井が、廊下と違う。

「えっ……ここ、どこ……」

動こうとすると、腕に重さを感じた。


「井出さん……」

胸が熱くなる。

井出さんが、私の手を握りながら、ベッドに顔を埋めて寝ていたのだ。

見ると、外はとっくに夜になっていた。


「ん……」

井出さんは起きると、目を覚ました私に気づいたようだ。

「結野ちゃん、大丈夫?」

「大丈夫です。寝たからかな。」

「廊下で倒れたって聞いた時に、心臓が止まるかと思ったよ。」

「すみません、心配かけて。」

私、井出さんに心配されてばかりだ。

「ところでここって……」

「ああ、ヒルズの病院だよ。」

「病院……」
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