MATSUのごくありふれた平凡な日々
5.

       *

「うわ~、本当に縁側だ」

瑠衣が目をきらきらさせて見つめる。

「僕、アニメと映画でしかみたことない」

そうかいそうかい。

松は靴脱ぎ石で靴を脱ぐと、縁側に上がって奥へと声をかけた。

「ばあちゃん、ただいまー。
 友達連れてきたよ~」
「友達?」
「同僚って言わない?」

暁と瑠衣の男子二人が顔を見合わせている。

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