急募!ベリーの若様が花嫁を御所望です!
最悪の出会い
ベリーモールでのお見合いパーティーを無事に終え…三組中、一組のカップル成立を確認し、手配していた二次会会場にお客様方をご案内後、そこで和気藹々と自然食品の商談が始まるのを見届けてから…23時頃…亜里砂はベリータワー8階のオフィスに戻った。

オフィスに電気はついているが、誰もいない。
壁のホワイトボードを見ると、美幸と環は帰宅となっていて、北柴はまだ仕事中…。
松浦もまだ帰宅していないようなので、トイレか…下のコンビニかな…?と亜里砂は思いながら、自分のデスクの引き出しに、左手の薬指から抜きとった仕事用の結婚指輪を…ぽいっと…わざとぞんざいに放り込んだ。

『仕事用』の格好のまま…忘れないうちにと、その日のお見合いパーティーの状況と成果、問題点などを端末に打ち込んでいく。
お客様にはパーティーやお見合い後に、マイページにログインしていただいて、感想や以降の要望等を書き込んでもらう事になっているのだが…今日のグループは雰囲気良く盛り上がっていたので、書き込みは明日以降になるだろう。

「…本日は…当社サービスをご利用いただき誠にありがとうございました…マイページの方に…え〜…宜しくお願い致します…っと…」

亜里砂が呟きながら、お礼のメールをお客様の携帯端末に送信し終わったその時…。

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