独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む
第二章:絶体絶命の大ピンチ
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「葵ちゃん、誕生日おめでとう」

「須和さんも、完成おめでとうございます」

乾杯、とシャンパングラスを掲げて、二人は微笑み合う。

「わぁ……イチゴの味がする。なんて名前ですか、このお酒」

「モエのロゼ。甘いから葵ちゃんも飲みやすいかなって思って」

「そうなんですね……美味しいです」

(私もとうとう大人の仲間入りかぁ……)

須和と出会ってから二年の月日が流れ、葵は今日、二十歳の誕生日を迎えた。

そして、須和第一不動産が数年前から着手していた複合施設『ベリーヒルズビレッジ』も無事に完成し、来週正式にオープンする。

「まさか、葵ちゃんの誕生日と被るなんて思わなかったよ」

「ふふっ、私もです」

今日は祝賀会を行うために、二人は六本木にある高級レストランにやって来ていたのだった。
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