傷つき屋
マコトの回想3
アキオは本当にいいやつです。

口下手だけど、本当に素直で、心の優しいやつです。

だから、アキオにだったら話してもいいかな、と思いました。
父親が死んだことも、この能力のことも。

今日あったことを明日話したい奴。
たぶん、親友って、そういうことだと思います。





マコトくんはすごいね。昔からそう言われるたび、僕は「どういうところが?」と返していました。
可愛くない子供だったと思います。


「だってテストは百点だもの」
「だってリレーのアンカーだもの」
「だって生徒会長だもの」

母や先生はそう答えました。その言葉は僕の大きな自尊心を満たしました。

「マコトくんは、すごいね」

幼かった僕はいつだって具体的に褒められたかったんです。

具体的に褒められることによって、次に自分がどうすればまた褒めてもらえるかの指標が得られるから。

褒めてもらうためにまた、同じことをする。その繰り返しです。


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