子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
彼が別れを切り出さない理由
「山岸さん、コアクリエイトの方はどうですか?」

「特に問題はなしよ。紬ちゃんが来なくなったすぐは、こっそりブーイングが起こってたんだけどね。でも、食欲が満たされればまあいいかと思われたみたいよ」

山岸さんから、冗談まじりの報告を受ける。

「そうそう。ゴミの方も分別用の箱を用意しなかったのは正解だったみたいよ。身の回りが綺麗になってくると、汚しちゃいけないって思うのよね。自発的に捨て方も気を遣ってくれてるみたい」

それはよかった。
私達は、掃除やケイタリングを依頼された立場だ。こちらから分別を強要するのは、やっぱり違ってる。

それに、自発的に生まれた感覚なら、それは習慣となって根付いていくと思う。

柊也さんにも聞いてるけど、私たちが行くようになってから、オフィス内も綺麗に保たれ、仕事の効率も上がってるらしい。


最近では、他にも同じような依頼が2件も入ったし、仕事の方は順調だ。目下の課題は、さらなる人材育成。売り上げもアップしているし、社員数を増やすこともできた。

私が社長になった途端、質が落ちたとか売り上げが伸び悩んだるとかになったらどうしようと不安に思っていたけれど、今のところ業績は右肩上がりだ。


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