子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
ここだけは……
仕事だけはなんとしても守り通さないと。そこが崩れたら、自分の全てが失われてしまう気がする。
子どもとの生活を守るためにも、仕事だけは失敗できない。


子どもができて、実の両親のことをふと思い出すことがある。
私のお父さんも、母の妊娠がわかった時、こんな心境になったのだろうか?我が子のためなら、苦しいことも辛いことも頑張れるような、そんな気持ちになったのだろうか?




「よし、帰ろう」

今夜はこの後、久しぶりに綾に会う予定だ。綾とはあの日、居酒屋で飲んだきり。
妊娠の報告もしたいし、なにやら向こうにも報告があるみたい。

「紬、安定期だからって、気を抜くなよ。気を付けるんだぞ」

なんて、今朝、柊也さんに念を押すように言われた。最近の彼は、随分過保護なようだ。







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