Zircan
ある真夏日

貧民街の街の片隅にこの国、サウグで有名な情報屋がいた
有名な貴族が大金を払って雇いたいと言うほど優れた腕を持っている
その情報屋であるジールのもとにジルカンのリーダーであるリオ=モスキーンが赴く
リオを見た情報屋は「また来たか」と言い、めんどくさそうな口振りではあるがそれとは反対に表情は嬉しそうだった
その理由は、この街にとって彼らはヒーローと呼べる存在だからだ
貴族から金を奪い貧民である者に金を分け与える所謂義賊というものだ

「新しい情報はないか?」
「もちろんあるさ。どんなのがいい?」

待ってましたとばかりに張り切った声を出している

「そうだな、お金がたくさんあるところかな」
「そう言うと思ってたぜ」

2人は毎回同じやり取りをしている
ジールはリオに一つの地図を渡す
そこにはある島が描かれてあった

「その島に、とある貴族が財宝を隠してるって言う話だ」
「そうか、ありがとな」

貴族の屋敷に忍び込んで宝を奪うときもあれば、このように島にあるパターンもある

「毎回ちゃんと礼をたくさん貰ってるんだ、これぐらいお安い御用さ。それよりお前ら追われてるんだろ。手配書をよく見かけるぜ」
「まぁな。だが俺たちはそうそう捕まったりしねーよ」

そう言ったリーダーの顔は自信に満ち溢れていた
余程自分たちの腕に自信があるのだろう

「気を付けろよ。最近政府がお前らを捕まえるためにヤバい兵器を作ってるって、前に行った街で政府の下の人間が話しているのを聞いたぞ」
「何が来ても破壊してやるさ。情報ありがとうな」
「おぅ!死ぬんじゃねーぞ」

ジークは軽いノリで言う
毎度のことながら彼らが強いことは知っている
だが自惚れていてはいけない
冒険というのは危険と隣り合わせ 
常に何が起こるかわからない未知の世界である
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