豚は真珠♡
第二章

変化



 一週間後 



『おはよ!』
真理亜が元気よく挨拶をして教室へ入っていった。
続いて私も軽い会釈をしながら入る。

自分の席へついた所で後ろから、
『おっはよん、皆のもの〜』
陽気な声がしてきた。
続いて『おはようございます。』
低くてしっかりした声。
私は思わず体に力が入ってしまう。

今の挨拶は白路君と峰君だ。

あれから一週間がたった。
毎日挨拶をする程度の仲にはなったが特別話したり近くにいたりするような仲にはなっていなかった。

そして今日も目が合う。
いつも無意識で後ろを向いたときに、峰君と目が合うのだ。
二人とも軽い会釈をするだけである。

真理亜が近づいてきて
『あらぁ?誰とご挨拶してるのかしら〜』
最近毎日こうだ。

『う、うるさい!』
私がクルッと自分の席の方に向き直るとわざと私の前に来た。
『やっぱり峰君、真珠子の事気になってるんじゃないの?真珠子も…そろそろ。』

(んなわけあるか!)
心の中でそう思ったがここは冷静に答える。
『それはないと思いますけど…!峰君にはもっと美人な彼女がいるでしょ。私とは友達!』
少し強気で跳ね返す。
それを見て真理亜がニヤァとする。
(本当に面倒くさい。)

こんな事をほぼ毎日繰り返しているのでいい加減嫌気がさしてきた。
やっぱり他人と関わるとろくなことが無い。
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