愛莉と誠の実家の解約手続きをする月末が近づいたある日。

友哉は、ある人に連絡をしていた。

「兄貴?何かありました?」愛莉の弟の誠だ。

初めて対面してから気の合うふたりは、ちょくちょく連絡を取り合っているのだ。愛莉には内緒で…。

「ああ。今週末の土曜の解約の立会いが11時になったんだけど、大丈夫か?」

「大丈夫です」

「10時には着くように行くな」

「了解です」

「その後って、予定は?」

「俺は何もないです」

「じゃあ、愛莉と一緒に付き合ってほしい所があるんだけど」

「?どこへ?」

「俺の実家」

「それは?」

「ああ」

そう、愛莉を自分の両親に会わせ、近いうちに籍を入れたいと思っている友哉。まだ愛莉には何も伝えていないが、愛莉の家族として誠も一緒に来てほしいと先に誠の予定を聞いたのだ。

誠は、全て理解した上での会話だ。

「姉貴にはいつ?」

「近いうちに。取りあえず実家に行くことだけ伝えようかと」

「なるほど。了解です」

物分かりのいい弟だ。