週明けから、いつもの日常が始まった。

完全に引っ越しを終えた愛莉は、昨夜から友哉のマンションで改めて新生活をスタートさせた。

誠からも、姉である愛莉ではなく友哉に無事引っ越しが終わったと報告があった。ふたりは、それ以外にも何やら長電話していたが、愛莉は除け者だ。

朝食とお弁当の準備をしていると友哉が起きてきた。

「愛莉、おはよ」

「おはよう」

そして、顔を洗って戻ってきた友哉は何故かキッチンに入ってくる。

「どうしたの?」と愛莉が友哉の方を向いた瞬間、愛莉の唇に『チュッ』と友哉が口づけた。

「……」いきなりの事に目を見開いて固まる愛莉。しかも、何と愛莉にとってはファーストキス。呆然としながら、手を唇に持っていく。

「と、と、友哉くん??」

「どうした?」

「どうした?って、今…」

「誠に話をしたし、引っ越しも終わったから、今日から晴れて愛莉と俺の同棲生活スタートだろ?」

「ど、同棲?」

「うん」

「同居じゃなくて?」

「同居も同棲も、一緒に住むことに変わりないだろ?だったら、同棲の方がいいだろ?誠にも愛莉のペースに付き合ってたら、いつまで経っても進まないよって言われたしね。昨日は、引っ越しで愛莉も疲れてたし、今日から本気で口説かせてもらうから覚悟して」