QUALIA ー最強総長×家出少女ー
「すり替えた?」

全然、気づかなかった。

「お前が飲んだのは、俺が飲んでいる粉薬だ。命にはかかわらない」

ルナは私をにらむ。

「バカな真似は二度とするなよ」

ゾクッと寒気がした。やっぱり数千人の部下を束ねる総長となると、ほんの少しの警告でも威圧感が違う。

でもルナは、私の命を救ってくれた。

最初の印象ほど、悪い人ではないのかも。

「ルナ、入りますよ」

部屋の扉が開き、麗於さんが入ってくる。

「昨夜は珍しく良く眠れたようですね。その子がいると違いますか?」

麗於さんは微笑む。落ち着いていて、本当に綺麗な顔の人だ。

「何の用だ?」とルナ。

「全員下に集まっています。これから緊急幹部集会を始めましょう」
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