御曹司は魔法使い⁉︎
気になる彼女 side寿貴
なぜあんなことを言ってしまったのだろう。
自ら女性に近づくような事、今までなかったのに。
いや、ただあのコーヒーが飲みたかっただけなのだ。
ただそれだけ…。
あれが飲めるなら、誰が淹れようと関係ないはず。

そう自分に言い聞かせて、センター長室に戻ったが、何をしようとしていたのかも思い出せない。
20分後と言った。
もうすぐここに彼女が来る。

居ても立っても居られなくて、センター長室から出たところで彼女と会ってしまった。

「あ、センター長。
コーヒーをお持ちしました!」

「あ、ああ………ありがとう。」

「あれ? どこかへお出かけでしたか?」

「あ、いや…。
ちょっと………気のせいだ。」

バカか!
何言ってるんだ、俺…

「少しシステムをお伝えしてもよろしいでしょうか? すぐに済みますので。」

「あ、ああ。
どうぞ。入ってくれ。」

「失礼いたします。」

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