王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜
そう決めて、爽介さんが帰ってくるのをひたすら待つことにした。
いつ帰ってくるのかも分からないので、テレビを見ながら、寝ないようにたまにストレッチとかもしてみる。
そして、うとうとし始めた頃、玄関のドアが開く音が聞こえた。その音に、ビクッとなり目を覚ます。
ーーよし。
「おかえりなさい」
静かにリビングに入ってきた爽介さんは、私が出迎えるとびっくりした顔をしていた。
「……寝てなかったんだ」
そう言いたくなるのもわかる。
時計を見ると既に夜中の12時を過ぎているから。
普段の私はとっくに寝ている時間だ。
「爽介さん、話があります」
「……」
私の真剣な言葉と雰囲気で、爽介さんは何かを悟ったらしい。
このタイミングだし、この前の事だと分かったのだろう。
軽く終わらせていい話題ではないと思う。
返事を待っていると、はぁーっとため息をついた爽介さんは、覚悟を決めた顔で口を開いた。
「わかった。明日の夜、外に食べに行こう」