お見合いは未経験
11.無自覚の刺客
貴志はベッドで、大きく伸びをした。

カーテンの隙間からは、柔らかな日差しが漏れている。
今日は天気が良さそうだ。

寝室のカーテンをシャッと開けると、やはり、外は良い天気だった。

お掃除ロボットと洗濯機のスイッチを押し、シャワーを浴びる。

貴志はリビングに移動し音楽を掛け、朝食の準備を始めた。
サラダとベーコンと卵。それにトーストを添えるため、パンを温める。

今どきのカプセルタイプのバリスタマシンは優秀で、手軽に美味しいコーヒーが飲めるところが、貴志も気にいっていて、愛用していた。

軽く食事を済ませて、マンションの敷地内にある、ジムに向かう。
1時間程度汗を流し、部屋に戻った。
洗濯が完了しているので、洗濯物を干す。

ある程度の動きがパターン化していることを好むのは、金融機関の性なのか、自分の固有の性格なのか、と思う時がある。

まあ、どちらも、か。

今日は休日で、後ほど、真奈と駅前で待ち合わせだ。
部屋で、今後の打ち合わせをする予定にしていた。
< 137 / 190 >

この作品をシェア

pagetop