極上御曹司と授かり溺愛婚~パパの過保護が止まりません~
二、動き出す運命
 翌日の火曜日。夕食の手伝いをする約束をしていた私は帰路を急いでいた。

 結婚するまでになんとか料理をたくさん覚えて、朔也さんに喜んでもらいたい一心だ。愛している人に手料理を食べてもらうというのは、たとえようのない幸福感に浸れるということを知ったから。

 昨晩の楽しく甘い時間を思い出しながら玄関を開けた。

「ただいま!」

 パンプスを脱いだところで、姉の赤いハイヒールを見つけた。父の革靴もある。

 大事な娘が約束通りに再訪してくれたのがうれしくて、仕事を切り上げて戻ってきたのだろう。

 良幸さんの靴は見あたらないので、姉がひとりで遊びにきてくれたようだ。

 土曜日はたくさん話せなかったから、今日こそはと期待に顔をほころばせてリビングに向かおうとしたそのとき――。

「もう離婚するわ!」

 姉の激高した金切り声が聞こえた。

 えっ? 離婚……!?
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