そんなことを思いながら、何着かのドレスを試着するもどれがいいのかわからない。
そんなことは言えず、ラベンダー色の素敵なドレスに映る自分を見てため息をつく。

「住吉様」
「はい」
フィッティングルームで長くいすぎたのだろうか、外から聞こえたスタッフの方の声に慌てて返事をしてドアを開けた。

「光輝さん……」
開けたその先には、スーツ姿の光輝さんが立っていて、私は驚いて目を見開く。
今は週末に向けてとても忙しいはずだ。最近、帰りが日をまたぐことさえある。
そんな光輝さんが、私のドレス選びの為だけにそこにいることが信じられなかった。

「いいね」
そんな私の気持ちを他所に、サラリと余裕の表情で私をジッと見つめる光輝さんに、少し露出の高いドレスを着ていた私は恥ずかしくて仕方がない。

「このドレスも届けてもらえますか。でも」
でも? でもなんだろうか。急に何かをスタッフの方に言っている光輝さんに不安が募る。