やり直せる?

▶▶拓斗side


拓斗は、本当に良かったと思っていた。

ずっと抜け道のない中に
いることになった義妹・紗英に
悪いことをした·····と。

紗英が結婚の報告に来た時
佳英は、あまり賛成ではなかった
だが、俺は
二人が良いならいいだろうと
伝えて、二人は結婚をした。

どうだろうか?
少しは、幸せな時期があったの
だろうか····
綾華が、高校受験前位に
「ねぇ、佳英ちゃんとこは、
夜の営みとかない?」
の言葉が聞こえて佳英をみると
「あるよ。私達は、
愛しあっているからね。」
と、平然と。
「ええっ、ほんと?」
「なんで?紗英、まさか。」
「う~ん、ないね。
ほとんど?ちがう、まったく。
綾華がお腹にいるときも
生まれてからは少し。
それが普通だと思っていた。
会話もないし
夫婦って、みんなこうかと。」
佳英は、怒り心頭だった。

仕事好きな要さんは、
土日も仕事か会社の人達と
出掛けているらしい。

浮気はないようだが。

綾華や紗英が、何をしていても
まったく関知しないと。
「こんなの、夫婦の意味があるのかな。」
と、言う紗英に
「あるわけないじゃん。」
と、佳英

佳英は、両親を亡くしてから
それは、それは、
妹の紗英を大事に大切に
してきた。
元から仲の良い姉妹だったが
一段と·····
恋人の俺よりも紗英だった。

だけど、俺は
佳英の強さ、温かさ、かっこよさ
優しさを知っている。

俺だけに見せる甘えも
そんな佳英を俺は愛してる。
だから、佳英の大切な紗英も大事だ。

俺は、友人の近野に相談してみたら
と、話した。

要さんは、あの時
俺が後押ししたから
紗英とのやり直しを頼んできたが
俺は、紗英を解放して欲しいと
お願いした。
後は、近野が話してくれて
離婚へ進んだ。

まさか、貴史が
紗英に惚れて
紗英が離婚を決意した人も
貴史で·····
二人がうまくいくなんて

今では、貴史と貴史の両親とも
仲良くて、いつもニコニコしている
紗英に俺も佳英も嬉しくなる。

幸せになって欲しい
大切な義妹。
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