イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


お弁当は作れなかったけど、いつもどおりの時間にアパートを出た。


――『…もう、迎えにこないでください』


あれだけはっきり言ったんだ。

きっと、会長はいない。


そう、言い聞かせながらいつもの角を曲がった時。


目に映る光景に、私は驚いて鞄を落としてしまった。


「…会長?」

いつもと同じ場所いつもと同じ姿勢でそこにいる会長は、決定的にいつもと違って。


「おはよう」

私のそばへ歩みよって、足元に落ちた私の鞄を拾い上げてくれる。


「弁当、崩れるだろ」


そう呟いた会長の髪が、黒く、染まっていた。


「それ…どうしたんですか?」


呆然として聞くと。



「イメチェン」



イメチェンって…。

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