半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
予定よりも早く、あなたと別れを
 翌日も、取っている授業分があったので、リリアは学院へときた。

 選択している授業を受け、空き時間は、ちらちらと向けられる人目から逃れるべく、建物の屋根の上で休憩した。

 少し横になって、ポカポカと日差しを浴びて仮眠を取る姿を、別棟の階上の窓から目撃した生徒達が、「ごほっ」と咽たのには気付かなかった。

「あやかし令嬢、めっちゃ気持ち良さそうだな……」
「いかん。羨ましい、とか思ってしまった……」
「小テストが続いているもんな……ああやって気分転換できたら、集中力も戻って最高だろうな」

 あと数ヶ月で卒業組の同学年生達の一部は、もう見慣れた〝彼女の不思議な力〟でもあったので、普通にそんなことを話しながら歩いていったのだった。

 本日の授業も、残すところあと二つになった。

 リリアは次の時間までの暇潰しを考え、学院内を歩く。

「あいつ、今日は来ないみたいね」

 ふと、あちらへ目を向けて気付いた。

 向こうにある休憩用のサロンには、令嬢達の姿が少なかった。彼女達は「見目麗しい第二王子」を眺めるために、よく立ち寄る。
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