独占欲全開なモテ男子と、幼なじみ以上になっちゃいました。
とんでも王子様現る。



「えぇ!?相沢くんのこと諦める!?」

「幸花ちゃん、しーっ!!」


お母さんたちが無事に旅行から帰ってきて数日後。


「あ、あんなに一途だった陽依ちゃんが諦めるって言い出すなんて何かあったの!?」


「え、あっ、いや……えっと、まだ完全に諦め切れるかわかんないんだけど!」



そもそも、瑞月くんしか眼中にないわたしが、瑞月くんを諦めるって選択肢が今までになかった。


……から、ぼやっと考えて先走る前に、幸花ちゃんに相談してみたら。


「相沢くんに何か気に入らないことされた??もしそうなら、わたしから相沢くんに言ってあげるよ!!」


「やっ、ほんとに何もなくて!!」


ここで、瑞月くんに好きな子がいるのが発覚したことを話してみたら。


幸花ちゃんポカーンとした顔をして。



「え、それが陽依ちゃんってことじゃないの?」


「いやいや!だって、わたしにはぜったい教えないって言ってるし!」

< 61 / 394 >

この作品をシェア

pagetop