東京ルミナスピラー
ソウルウェポン
光に身体が触れると、スマホが光り始めた。


そして、招待状を持っていることを認識したのか、スマホは俺達の手から離れて浮かび上がって……パンッと弾けるように光の粒に変わったのだ。


「い、いやいやいや! 俺のスマホ、どこいったわけ!? 母さんに頼み込んで、やっと買ってもらった俺のスマホオオオオオ!」


宗司が悲鳴を上げる気持ちもわからなくはないけど、それよりも俺は、この街の変わりように驚いた。


光の壁が現れてから、まだ一日しか経っていないはずだ。


なのに、何か争いがあったかのように、建物に損傷が見られる。


特に通り沿いにある建物は顕著にそれが現れていた。


あの地震が原因なのだろうか。


「人が……いないね。皆、どこかに避難してるのかな」


「さあね。とりあえず秋葉原駅に向かおう。あの地震が起こった時、姉さんはまだ秋葉原だって言ってたんだろ?」


「そうだね。この道を真っ直ぐ行けばわかるよね」


灯に頷いて、歩き初めた俺は……視界の右上に光るものがあることに気付いた。


妙だったのは、その光を見ようと目を動かすと、それに合わせて光も動いて、いつまでも捉えられなかったのだ。


「な、なんなんだよこの光はっ!」


< 25 / 1,486 >

この作品をシェア

pagetop