御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます!〜
花の気遣い
「ねぇ、寿貴先生ちょっといい?」

「ん?なんだ?」

最近は先に俺が仁貴を風呂に入れて、花が寝かしつける。それからゆっくり花が風呂に入る、と言うのが定番になっていた。
風呂から上がってきた花が改まって話しかけてきた。

「昇平の事なんだけど…。」

「うん?」

「昇平と私はね、幼馴染で親友なの。
すっごく仲の良いお友達。寿貴先生にとっての周さんや春彦先生みたいなね?だから元カレとか過去に好きだったとか一切ないの。
その……ひょっとしたら、気にしているかな?って思ったから…。」

「…聞いたよ。
昇平も同じこと言ってた。恋愛感情は一切ない親友だって。」

「あ、そうなの⁉︎
なんだ。昇平話してたんだね。
あのね、あまり理解されにくいんだけど、私達って似ているの。その…性格が?いや、雰囲気なのかなぁ?自分の分身みたいな感じ。双子みたいな。だから全くときめかないの。きっと前世で双子だったんだと思うわ。
正直、周りはね、私達がくっつく事を期待していた時期もあるの。いつも一緒にいたから。でも兄弟に対して親愛の情はあっても、恋愛感情は湧かないわよね?そんな感じでお互い全く圏外だったの。
たからね、一切気にしなくて大丈夫だからね?」

「花…」

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