御曹司は魔法使い⁉︎ ② 〜私達、結婚式を挙げます!〜
夫婦の時間 side寿貴
花が気を利かせて言ったと思っていた、初節句の撮影は、本当に予約していた。その撮影のため、急いでベリヒルタワーの写真館へ行き、親バカ全開で仁貴の撮影を済ませてきた。

今までたくさんの赤ちゃんを取り上げてきたし、診察にも子供連れでくる患者さんはたくさんいた。
甥の冬馬だって生まれてきた時から見てきた。
どの子も可愛いと思ったし、特に冬馬は親友、春彦にそっくりで、めちゃくちゃ可愛がっていた。

でも…

俺の息子って、世界一可愛いんじゃないだろうか? 間違いない。
…そう実感することの出来た、感慨深い撮影だった。

突然の客人については、話を聞く時間もなかったので、夜になって仁貴を寝かしつけた後、ゆっくり聞くことにしていた。






「ふーん。そんな事があったのか。」

「うん。香ちゃんに会うのは2回目なの。昇平のお兄さんの結婚式で会ったきり。もう5、6年前になるかな。私、よく一目で香ちゃんってわかったよねー。まあ、あれだけモデルさんみたいに美しい人、なかなかいないからね。
……あれ? でも、私の周りって皆んな美しいかも? 美咲さんも秋香さんもすっごく綺麗よねぇ…。私もあやかりたいよ。」

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