遠泳大会の準備をしながら、期末テストを乗り越えた。
 期末テストは内部受験に響くので、人気学部を希望する人たちは必死だった。人気学部の医学部に進んだ淡島先輩はさすがだと思う。勉強と両立して生徒会長まで務めたのだが、必死だった姿は見ていない。
 綱も綱でどうかと思う。
 シレっと特待生らしく一位を取っていた。
 
 
 そうしてやっと迎えた遠泳大会である。
 遠泳大会は一学期の最終日に行われ、表彰式が一学期の終業式となる。
 生徒は電車で現地集合となっているが、私たち生徒会執行部はリムジンで一足早く会場へ向かった。これが伝統らしい。
 シャンデリアにバーカウンター、豪華なソファーのリムジンは氷川家のものだ。芙蓉学院の生徒会長にもなると色々大変だなと思う。こんなこと、『伝統だ』と言われても外部生なら容易に準備できるものではない。

 しかし、ただのセレブの遊びというわけではない。開会式準備のため会場入りは他の生徒より早い。そのため車での移動が認められているのだ。どうせなら移動時間に打ち合わせを済ませておこうということらしい。表彰式後の花火大会は生徒会執行部の企画運営となっており、それらの準備もしなければならない。

 合宿施設に到着し、慌ただしく準備をはじめる。
 設営などは業者が例年通りやってくれているので、私たちは放送や変更点などの確認をする。
 大体の準備を終えたら、クラスに戻り他の生徒たちの到着を待ち水着に着替える。