立食パーティー式のプロムは、入場順に自由に食事がとれる。
 格式張った運営は何もなく、開会の言葉も特にはない。
 すでに先に入っていた人たちは、食事をとりながら歓談している。

 舞台には大きなプロジェクタースクリーンが下げられている。
 ここに芙蓉会執行部の下級生たちが編集してくれたスライドが映されるのだ。
 開会時間になって入り口がいったん閉じられる。
 音楽のボリュームが下がり、オルゴール曲に変わり、しっとりとスライドが始まる。

 幼等部、初等部の大きな行事が足早に流される。幼い頃の氷川くんや八坂くんの様子に歓声が上がる。

 中等部の林間学校で、女神役の詩歌ちゃんから炎を受け取る綱の姿は、今見れば幼くてかわいらしい。
 体育祭の障害物競走。私の黒歴史の大公開で、歓声が上がって顔が真っ赤になる。
 二年生の文化祭でタクトを振る八坂くんに、ピアノを奏でる氷川くん。思い出しても胸がぎゅっと痛くなる。
 選挙戦やシンガポールでの修学旅行と、いろんな行事があったなと思う。
 スケート教室での八坂くん氷川くんコンビはまるで天使の戯れだ。