表彰式と閉会式が終わって、花火大会の時間である。
 
 芙蓉会の三年生と執行部は、テントで花火を配ったり、放送を担当したり、周りを巡回したりと様々な仕事がある。
 最終学年の夏のイベントなのに、恋愛イベントなど起こりそうもない。まぁ、ご縁のない私は仕事があった方が気が楽だともいえる。

 私たちのクラスは、水鉄砲合戦のスイカとメロンで打ち上げだが、参加できない私たちに切り分けてテントまで持ってきてくれた。
 ちなみに私のクラスは筏レースでは、「イカス筏で賞」と三位に入賞した。
 ビーチバレーの優勝チームは、シレっと三峯くんと紫ちゃんのチームだった。

 一年生たちが花火をもらいにやってくる。
 ロウソクを扱えるか尋ね、使えないようならバケツの中に灯のついたロウソクを立ててあげる。
 桝さんのように火をつけられない子もいるのではないかと思ったのだ。
 智ちゃんもやってきた。

「ロウソクはつけられる?」

 聞けば智ちゃんがニッコリ笑う。

「彰仁くんにつけてもらいます」

 そうか、それも好きな男の子に話しかける口実になるのだ!
 自分で火をつけちゃうとか、可愛くなかったかもしれないが、今更気が付いてももう遅い。

 とりあえずは微笑ましい恋の駆け引きをする智ちゃんを応援しよう。

「ふふ、頑張って!」
「ありがとうございます!」

 キャッキャとはしゃいで戻っていく。