「想像しただけできらびやかな姻戚関係ね」

 明香ちゃんの言葉にキョトンとすれば、明香ちゃんが計算高い顔で笑った。

「だって、淡島先輩のお父様は大学病院の病院長で、おじい様は元副総裁。ゆかちゃんのお父様は現職議員で大臣候補にも挙がってるわ」
「なにそれ恐ろしい……」

 思わず顔が引きつってしまう。

「まぁ、芙蓉会はそういうところあるわよね。六親等ぐらい遡ればどこかどうか繋がっているものよ」
「そうなの?」
「私とうーちゃんだって、千年たどれば一条家だもの」
「遡る年数がえげつないわ、さやちゃん」

 教科書にご先祖様が載る人たちは話題の規模が違う。

「淡島先輩と氷川くんもいとこ同士だし、多分氷川くんと桝さんもはとこだったはずね」
「……知らなかったわ」
「はとこなんて知らない方が普通よ。でも、姫奈ちゃんが桝さんを上手く躱してくれて淡島先輩は安心してるんじゃないかしら。遠くても親戚には問題は起こしてほしくないもの」
「氷川くんじゃなくて、なんで淡島先輩が?」

 明香ちゃんがニッコリ笑って、声を潜め耳元で囁く。