俺のボディガードは陰陽師。~第五幕・白昼夢~

女って何なんだ

★★★






…と、思ったのも束の間。




『…なずぽおおぉぉ!…コラアアァァ!』




いつもとは様子の違う鬼のような表情に、少々慌てる。




え?何か怒ってる?

そんなに怒鳴って?



ドスの効いた声にヒヤッとさせられるが、パチッと目が合うと「伶士殿、ごきげんよう」と、例の如く目を合わさずワントーン高い声で挨拶される。




「お、おはよ」

「…なずぽオラアァァ!いったい何なのよおまええぇぇっ!」



ですが、再びなずなに対して怒声をあげるみっちょ。何なの?その変わりよう。

だが、その怒声の理由はすぐに判明する。



「何なのよって何」

「…とぼけんじゃないぞおまえぇぇ!いつからボケキャラになった!…おまえ、私がセレブ気分でおじ様とベガス行ってる間、何をちゃっかり伶士殿をカレシにしちゃってんだよおおぉぉぉ!」




は…みっちょの怒り、それ?!

俺となずなが付き合ってることに怒ってんの?



なずなの様子を恐る恐る伺う。



「………」



…あぁ、なずなは目を見開いて無言だ。

その顔は「やばす!」といった後ろめたそうな表情だ!
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