好きだった同級生に抱き締められた
 昨夜にかかってきた本田くんからの電話は私に淡い期待を持たせた。

 なぜなら彼は私が高校時代に好きだった相手で、昼間偶然にも近所の本屋で再会していたからだ。ときめきというかロマンスの始まりを予感したところで誰に迷惑がかかるというのか。

 まあ、本田くんには迷惑かもしれないけど。

 電話は飲み会のお誘いだった。

 私と付き合いたいとか二人で飲もうとかではなく飲み会の勧誘。何だかがっかりしてしまったのは内緒だ。それでも本田くんとまた会えるならと私は出席することにした。

 その結果がこれである。
 
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