政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
短編:朝のふたり
 土曜日の朝、目を覚ました私はすぐベッドを出なかったことを後悔した。

 遅れて起きたらしい秋瀬くんが、後ろから抱き締めてくる。それぐらいならばまだいい。私だって秋瀬くんの腕の中にすっぽり収まるこの感じが好きだし、安心するからだ。

 だけど、秋瀬くんは私を抱き締めるだけでは足りないらしく、もぞもぞと手を動かしている。勝手に私のお腹をなぞり、シーツに投げ出した手を握り、寝間着の上からそっと胸に触れようとする。

 人が寝ている――振りではあるけれど――のをいいことに、好き勝手触るんじゃない。

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