政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
短編:妻が好きすぎる男
 朝、目を覚ましてがっかりする。

 昨夜のうちに逃げられないよう腕の中へと閉じ込めておいた真白は、とっくに起きているようだった。ベッドにはぬくもりさえ残しておらず、寂しく思ってしまう。

 彼女が俺の妻になってからずいぶんと経った。お互いの気持ちを確認し、本物の夫婦になってからも結構な時間を過ごしている。

 しかし、俺にはいまだに真白という妻がよくわかっていない。

 彼女は俺を愛してくれている。しかし、いつも素っ気ない。

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